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朝の冒険

娘は1歳9ヶ月となり保育園にも大分慣れてきた。


秋晴れの日曜日。

近所の神社にお参りし、裏の公園で一緒にブランコに乗るのが娘と私の休日の朝の習慣になっている。

自分にとってはなんてことない朝の景色が彼女にとっては大冒険の旅なんだろう。

いつも怖がって抱っこを要求する彼女がこの日は珍しく自ら進んで歩きだした。彼女の中で何かが始まり動き出したんだと感じる嬉しいような寂しいような朝。

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# by kuusi6 | 2023-11-05 15:22

半分ふたりの散歩

前回のブログ更新から一年以上も経っていました。
昨年から出産育児休暇で活動をずっとお休み中ですがそんな休みの時期だからこそ思えたことを綴ってみました。
(やや感傷的になってます…)


【半分ふたりの散歩】
早いもので出産してからもう3ヶ月が経った。
我が子は誰から教わったわけでもなく、もう寝返りの練習を始めている。1日1日違う表情を見せる我が子に成長の早さを感じる。何が正解か分からない日々の子育てを送っているうちに、ふと里帰り出産で臨月期に過ごしたふわふわとしたゆるい時間を思い出した。

コロナ禍で人と会うことも控え、仕事も長く休み、日常から離れた田舎での生活はどことなく社会から分断された感覚があった。大学から上京して以来、お盆や正月に数日帰省することはあっても3ヶ月以上も実家で暮らすのは初めてのことで、自分がもうここの住人でもなければ客人という感じでもないので不思議な居心地だった。
久々に会う母は元気ではあるが背は縮み私よりも一回り体が小さくなっていた。耳も遠くなり確実に歳を重ねている。このような母に産後の手伝いをお願いして良いものか少し躊躇した。

ここから出産までの2ヶ月間とくにやることもなく、毎日近所をひたすら歩き回って時間を潰していた。高齢出産の体力作りにはとにかく歩くことが良いと思い込んでいた。

小さい頃遊んでいた公園や森は辛うじて残っていたが、そこに昔記憶していた楽しい空間はなかった。坂の上のアパートは取り壊されて新しい団地になっている。自分が幼少の頃通っていた幼稚園は閉ざされ、園庭は雑草が生い茂って荒れていた。幼少期にきらきらと見えていたものの大半が、形を変えてなくなってしまっている。自分が随分と歳を取ってしまったこと、長い時間の経過をしみじみと実感する。

家から最寄り駅まで歩き、その駅正面から真っすぐに突き進むと海水浴場に着く。そこからまた家まで戻るというのが定番の散歩コースになった。往復で4キロ。今思えば身重の体にはなかなかの運動量だ。

海水浴場はどこを見渡しても人がいない。砂浜に付いた沢山の足跡だけが賑やかだ。静寂の中、一定のリズムで波の音だけがささやかに繰り返されている。絵に描いたような穏やかな冬の海だ。思い起こすと冬に地元の海をゆっくりと眺めた記憶がない。歩き続けて汗ばんだ額にひんやりとした風が心地良い。水面に映る日の光が砂粒のようにチカチカと輝いて眩しい。冬の海も悪くない。
一人で誰もいない浜辺を歩いているとこれから一変していくであろう生活への不安が不思議と和らいだ。
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不思議なものでお腹の中の、自分とは違う生き物の存在が大きく、一人でいても半分二人でいるような、常に自分とは違うもう一人と対話している感覚があった。孤独感を味わおうにも味わえない。おかげで私一人のはずの散歩は、半分二人でしているようで淋しいと感じることはなかった。
この頃の一人でも二人でもない不思議な感覚はもう味わえないだろう。

今、私の中から出てきた我が子は一個人として家族の中で一番大きな存在感を放っている。我が子は日々成長し変化して、その一瞬一瞬を記憶に留めたくとも時間は鋭く流れていく。臨月期に過ごしたふわふわとした半分二人の散歩の時間も忘れたくない。
変わらないと思っていたものも時間の経過とともに少しずつ変化して行く。それは地元の風景だったり、人や自身の心体であったり、記憶すら変わって行くかもしれない。
それでも変わることを受け入れて歳を重ねて行きたい。
いずれ老いた私の姿を胸を張って我が子に見せられるように。
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# by kuusi6 | 2022-04-29 15:47 | 日々のこと

秋じたく

気付けば10月も、もう終わり、秋が一層深まってきました。
この時期になると、去年の今頃何着てたかなあっと仕舞っていたジャケットを取り出したり、
朝晩の寒さ対策に厚手の毛布や布団を引っ張り出したりと秋じたくにバタバタとなりますが、
部屋の空気が秋を迎えるべく、徐々にあたたかく変わって行く瞬間が好きです。

大谷家具製作所さん、伊勢丹浦和店さんでの10月の出展も無事終了し,
11月の出展へ。
次は伊勢丹立川店さんです。関東近郊を渡っているような感じですが
それぞれの場所によって空気が違います。
それぞれの場所で違った良さがあり、いろいろな考えがあったりと、
出展してみて初めて気付かされることも多いです。
一人の制作で無意識に凝り固まっていたものが溶かされて行くこともあります。

次の立川店での出展も楽しみにしつつ今必死に準備中です。
お時間ありましたら秋の散歩のついでに、ぜひお立ち寄りください。

【KUUSI6~羊毛フェルト展~】
場所:伊勢丹立川店■2階正面玄関側/シーズン雑貨
開催期間:11/4(水)〜10(火) 10:00〜19:30

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# by kuusi6 | 2020-10-28 14:03 | ものづくり

ほっこりスツール

カラッとした秋晴れの気持ちのいい天気。
季節の中で一番好きな秋がやってきました。
フェルトシーズンもここから始まっていきます。
こんな秋の季節にぴったりなほっこりスツールが完成致しました。
大谷家具製作所さんとのコラボ作品です。
フェルトマットに合わせて木の種類もチェリー、ウォールナット、ホワイトアッシュの3種で
作成していただきました。3脚限定です。
ぷっくりと丸いパンケーキのような座面がかわいらしくて見ていても、座っても、ほっこりします。
こんな素敵なスツールとコラボできたことに感無量です。
今週3日から始まります。私は初日3日在廊いたします。
是非、遊びにお越し下さい。
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【暮らしと工藝展 2020 秋】
◎ 開催場所 家具+キャラリー大谷家具製作所
〒297-0121 長生郡長南町長南1280-1 TEL0475-47-3530
◎ 開催期間 10/3(土)~11(日)
◎ 10:00 ~ 18:00 (11日は15時まで)

◎出展者

★ トンボ玉と花ぐらす(スペース356) 森谷 糸 森谷深冬
★ 羊毛フエルト(KUUSI6)  大楽久美


※会期中限定 あの遠州綿紬ぬくもり工房のオーダー半天・丹前 受注会開催。


※ 森谷糸×大谷家具 大楽久美×大谷家具



# by kuusi6 | 2020-09-29 21:50 | ものづくり

暮らしと工藝展

この前まで猛暑だったかと思えばすっかり秋の風を感じる季節となってきました。
10月からの出展のお知らせです。これから羊毛フェルトシーズン。10月からは出展が続きます。
大谷家具製作所さんのギャラリーでの企画展となります。
ガラス作家スペース356さんの作品も展示されます。
大谷家具製作所さんのスツールとフェルトマットのコラボ作品もありますので是非
ご覧下さい。

画像の作品はヤマボウシをモチーフにしたものです。
初夏に咲く花ですが中央の緑の点々がとてもかわいらしくて
モチーフにしたいと思いました。ヤマボウシという名前もかわいい。
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【暮らしと工藝展 2020 秋】
◎ 開催期間 10/3(土)~11(日)
◎ 10:00 ~ 18:00 (11日は15時まで)

◎出展者

★ トンボ玉と花ぐらす(スペース356) 森谷 糸 森谷深冬
★ 羊毛フエルト(KUUSI6)  大楽久美


※会期中限定 あの遠州綿紬ぬくもり工房のオーダー半天・丹前 受注会開催。


※ 森谷糸×大谷家具 大楽久美×大谷家具

コラボ作品も発表します♪お楽しみに!

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# by kuusi6 | 2020-09-21 14:37 | ものづくり

KUUSIとはフィンランド語で数字の6ともみの木


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